おおのやすよ
2014年から趣味で弁才船のいろいろを調べています。
きっかけは、石巻若宮丸漂流民の会の手伝いをしたことでした(今もしてますが)。
石巻若宮丸漂流民というのは、1793年に石巻(宮城県)から江戸へ向かった若宮丸という船の16人の乗組員たちで、出航早々嵐で遭難、北太平洋を5か月あまり漂ってアリューシャン列島にたどり着き、その後ロシア人に助けられて、いろいろあって12年後にブラジルやらハワイやらを経由して4人が故郷に帰ったという、「初めて世界一周した日本人」なのです。

その会のイベントで「若宮丸模型」というものを見せてもらいました。そもそも船なんてよく分からないので、ぼんやり見ていたら、船の両横に不思議な隙間があるのを発見。
なにこれ? 何を入れるところ?
模型を所蔵している方も「知らない」と言うし、ネットで検索しても出てこないし(ていうか、どういう言葉で調べたらいいのかも分からん)……というところから、弁才船の構造を調べ始め、構造を知るためには操船も分かってないとダメだし、荷船としてどう使われていたかを知るには廻船問屋のしくみとか当時の経済・流通事情も関わってくるし……。
で、ドツボにはまりました。
また、構造は工法とも関わるわけですが、この船を作る人=船大工というのがまたすごい。船大工しか使わない技術のすごいこと。しかもまだ、「船大工」という人々が生きている。平均年齢はたぶん80歳を超えている……急がないと!
さらに、ドツボにはまりました。
研究者でもなんでもないのに、日本海事史学会の会員になりました。
そういうわけで、当分、弁才船の魅力から逃げられそうにありません。
ちなみに……あの隙間には、「何にも入れません」。
外側のメッシュっぽくなってるところ(垣立 かきだつと呼んでください)、あれ、構造的にはなくても全然問題なし。
では、なぜ垣立をつけるのか。
お勉強した結果をお教えしましょう。
それは……かっこいいから! 船大工が作りたいから! ものすごい手間なのに!
いかがですか。「弁才船がかっこいい」のは、私が勝手に思い込んでいるだけじゃなくて、「そういうふうにできている」のであります。
